時短のスキンケア方法の一つにガッテン塗りという方法があります。
ガッテン塗りとして一般的に言われているのが、化粧水や美容液を使わずに保湿クリームのみを使うというスキンケア方法です。
その際に使うクリームとしてニベアの青缶やちふれのボラージクリームが人気となっています。
しかし、実は「一般的に知られているガッテン塗り」と「本当のガッテン塗り」は全くの別物なのはご存知でしょうか?
化粧水を使わずに保湿クリームのみを使えばOKというのも、ニベアの青缶が良いというのも実は大きな誤解。
間違えた方法をした結果、ガッテン塗りで余計に乾燥してしまったなんて人が少なくありません。
そこで、この記事ではガッテン塗りに関する正しい知識と方法、そしてその効果について解説します。
Contents
ガッテン塗りとは?その由来について
元々ガッテン塗りとはNHKの「ためしてガッテン」という番組で紹介されたスキンケアです。
その内容がネット上で姿かたちを変えて今のような「化粧水や美容液を使わずにニベアの青缶を保湿クリームとして使う」という形になりました。
ですが、当然ですが、NHKの番組でニベアの青缶という具体的な商品名が出てくるなんてありませんし、番組で「この方法がガッテン塗りです」となんて紹介しません。
元々、番組で紹介されていた内容がいつの間にか形を変えて「ガッテン塗り」と呼ばれるようになり、いまの内容になっている、ということです。
本当のガッテン塗りとは?一般的に知られている内容は誤解
では、本当のガッテン塗りとはどういうものなのでしょうか?
よく知られているガッテン塗りと一般に誤解されているガッテン塗りの違いを見ておきましょう。
番組で紹介されたガッテン塗り | よく知られているガッテン塗り | |
重要ポイント | 仕上げに保湿クリームを使う事が大事 | 化粧水や美容液を使わない事が大事 |
方法 | 保湿クリームを1日2回使う | 化粧水や美容液を使わずにクリームを塗る |
このように、番組で紹介されたガッテン塗りとよく知られているガッテン塗りは微妙に意味合いが違っているのです。
元々、番組で紹介されていたガッテン塗りの意味合いとしては「化粧水を使わない事が大事」なのではなくて「基礎化粧の仕上げに乳液やクリームで保湿をする事が大事」というのがむしろ伝えたい内容でした。
それを伝えるための検証として番組内で2人の女性の事例が紹介されていました。
1人はスキンケアに月に5万円をかける美容マニアの女性で、もう1人は保湿クリームしか使わない89歳のおばあちゃんでした。
そして、肌の水分量を比較した時に89歳のおばあちゃんのほうが上回っていたという衝撃的なデータが紹介されていたのです。
この時、美容マニアの女性が行っているスキンケアは以下のような内容でした。
- 化粧水をごしごしすりこむ
- 職場で加湿器
- 蒸しタオル
- 泥パック
- 精製水でコットンパック
- 美容液パックでそのまま寝る
このように、化粧水や美容液を頑張っているのに89歳のおばあちゃんに保湿力で負けていたので「化粧水や美容液はいらない」という誤解に繋がってしまったのです。
ですが、この美容マニアの女性のケアは正しいスキンケアを知っている人から見ると、保水対策はしているけど仕上げの保湿対策が抜け落ちています。
スキンケアを行う上では、肌に水分を補う保水工程をしたら、必ずその後にその水分を閉じ込めて維持する保湿工程が必要です。
保水を行う代表的なスキンケアは化粧水であり、保湿を行う代表的なスキンケアはクリームや乳液です。
つまり、美容マニアの女性は肌に水分を足す保水ばかりを考えていて、肝心の仕上げとなる保湿をしていなかったのです。
だから肌が乾燥するのは当然なのです。
一方で89歳のおばあちゃんは保水はしなくても保湿のみはしっかりしていました。
だから、肌の水分量を維持することができていたというわけです。
そこで、番組では美容マニアの女性に保湿クリームのみでスキンケアをするようにしました。
その結果として、肌の水分量が上がったということが番組で紹介されたというわけです。
ここまでの一連の流れを見て誤解をした人が「化粧水はいらない。保湿クリームだけでOK」と間違えた受け取り方をしてしまい、その方法がガッテン塗りと呼ばれるようになったというわけです。
正しいガッテン塗りの方法とは?人によっては化粧水・美容液も必要
一般的に言われているガッテン塗りの方法は「化粧水や美容液を使わずに保湿クリーム(ニベアの青缶)のみを使う」という方法です。
ただ、番組内ではニベアの青缶が紹介されていたわけではないですし、ニベアの青缶にこだわる必要はありません。
お手持ちの保湿クリームでOKです。
人によってはクリームのみのガッテン塗りで確かに十分に保湿されるはずです。
というのが、日本人の多くは肌を保水しすぎている傾向があるので元々持っている肌のバリア機能が低下しているケースが多いから。
ですので、保湿クリームのみで潤う場合は化粧水を使わなくてもOKです。
ただし、もし化粧水をつけずに肌がカサカサする場合は化粧水で保水をしたほうが肌の状態は良くなります。
そもそも、化粧水には後の工程で使う美容液や乳液、クリームを肌に浸透させるのを助ける働きもしますので、化粧水をつけるほうがクリームの浸透も良くなります。
また、美容液の役割は「美容成分を肌に届ける事」が目的であり、保湿や保水が目的ではありません。
ただ、シミやしわなど肌の悩みがある場合は美容液を使わないとその悩みを解消する事は出来ませんから、悩みがある人はやはり美容液は必要だと言えます。
クリームのみで大丈夫な人 | クリームのみで乾燥が気にならず肌の悩みも特にない人 |
化粧水が必要な人 | クリームのみだと乾燥する人 |
美容液が必要な人 | 肌のスペシャルケアをしたい人・悩みがある人 |
大事なのは「ガッテン塗りが美容に良い」のではなくて「自分の肌状態に合わせてガッテン塗りをするべきか決める」という事ですね。
正しいスキンケアについては以下の記事も参考にしてみてください。
ガッテン塗りの4つのメリット
ガッテン塗りにはいろいろなメリットがあるので紹介します。
時短になる
ガッテン塗りをするとクリームのみでスキンケアが終わるので時短になります。
忙しい朝などはサクッとスキンケアを終える事が出来るのでガッテン塗りは重宝するスキンケアですね。
節約になる
ガッテン塗りをする際はクリームのみなのでスキンケア代の節約になります。
クリームもピンキリですが、保湿が目的なのであれば高価なクリームである必要はないので、スキンケアにかかるお金がグッと減りますね。
肌への摩擦を減らすことが出来る
通常のスキンケアでは化粧水→美容液→乳液→クリームと何度も肌に基礎化粧品を塗るのでその都度摩擦が発生して乾燥や肌荒れの原因になることがあります。
しかし、ガッテン塗りであればクリームのみなので肌への摩擦を減らすことができます。
最低限のスキンケアがしっかり出来る
スキンケアにおいて最も大事になってくる保湿という工程が出来るのは大きなメリットです。
化粧水で保水のみにしても、美容液で栄養補給だけをしたとしてもスキンケアとしては不十分です。
しかし、クリームで保湿をしておけば肌の乾燥は最低限防げますので、1ステップのスキンケアとしてはガッテン塗りは適しています。
ガッテン塗りの3つのデメリット
ガッテン塗りにはデメリットもあるので見ておきましょう。
人によっては乾燥する
化粧水を使わないことで人によっては乾燥します。
ガッテン塗りのみで調子が良いという人もいるかもしれませんが、そうではない場合も多いので乾燥する場合は化粧水を使いましょう。
大人ニキビが出来る場合がある
ガッテン塗りは油分が多いクリームのみで済ませるスキンケアという性質から皮脂と油分が混ざり合って大人ニキビができてしまう場合があります。
特に脂性肌(オイリー肌)の人がガッテン塗りすると肌トラブルになりがちなので注意しましょう。
美容成分などを肌に与える事が出来ない
ニベアの青缶などの安価なクリームであれば保湿成分がメインで美容成分が含まれていません。
なので、シミやくすみ、たるみや小じわ、ほうれい線などの悩みに対するケアをすることが出来ません。
ガッテン塗りをするにしても30代以上の場合は美容成分がしっかり配合されたクリームを使うのがお勧めです。
ガッテン塗りによく使われるニベアの青缶は保湿効果あり?効果とデメリット
ガッテン塗りでニベアの青缶がよく使われる理由
ガッテン塗りと言えばほとんどの人がニベアの青缶を連想しますよね。
ためしてガッテンでは一言もニベアの青缶と紹介されていなかったのにニベアの青缶を使う人が非常に多くなっています。
でも、どうしてガッテン塗りと言えばニベアの青缶になったのかというと、番組が放映された後にニベアの青缶でガッテン塗りを試した人が【効果があった】と口コミをしたからです。
また、その際にドゥラメールという35640円もする高級クリームと、数百円で購入できるニベアの青缶の成分が似ているというような話も出ました。
その結果、「高級クリームとほぼ同じ成分で保湿効果が高い」と盛んに言われるようになったのです。
実際にはニベアの青缶よりもドゥラメールのほうが美容成分がたくさん配合されているのですが、確かにニベアの青缶はコスパは悪くないですね。
ニベアの青缶でガッテン塗りの効果は期待できるのか
ニベアの青缶の成分は以下のようになっています。
水、ミネラルオイル、ワセリン、グリセリン、水添ポリイソブテン、シクロメチコン、マイクロクリスタリンワックス、ラノリンアルコール、パラフィン、スクワラン、ホホバ油、オレイン酸デシル、オクチルドデカノール、ジステアリン酸Al、ステアリン酸Mg、硫酸Mg、クエン酸、安息香酸Na、香料
ベースの成分はほとんど石油由来の成分で化粧品の基材となる成分に添加物が入っています。
保湿効果があるのはワセリンとグリセリンとなっています。
成分を見る限りは値段相応の内容になっていますが、ワセリンとグリセリンにはしっかりと保湿効果があるのでニベアの青缶のみでガッテン塗りをしても保湿をすることは十分に可能です。
ニベア青缶のデメリット
ニベアの青缶には大きく2つのデメリットがあります。
- 美容成分は含まれない
- 添加物が含まれる
ニベアの青缶に特別な美容成分は含まれないのでアンチエイジングなどの効果は一切期待できません。
あくまでも「保湿のみ」となります。
また、香料などの添加物も含まれているので無添加にこだわる人は使わない方が無難です。
あくまでも「保湿のみ」となるので、ある程度の年齢以上の人がガッテン塗りをする場合はニベアの青缶よりも美容成分が配合されたクリームを使う方がお勧めです。
ガッテン塗りをした人の口コミや評判
ここではネット上などで出所が確かな口コミのみを掲載します。
ガッテン塗りを試した人の声がたくさんあるのでぜひ、参考にしてみてくださいね。
良い口コミ
これは本質情報なのですがニベアガッテン塗りは乾燥に効く
— きになる木 (@kireikireiwater) 2019年1月6日
お風呂上がりの化粧水持っていかなかったからニベアをガッテン塗りしたけど、昨日今日のプチ肌断食で毛穴が少し目立たなくなったかも?
— ミカノん:🥃←リスト配布 (@MMD_mikanon) 2018年12月16日
職場の人から肌がきれいになったと言われるようになりました。
この間、化粧品カウンターで水分量を測ってもらったら、
標準の水分量でした。前は色々と塗ったりしていたけど、
私はガッテン塗りにした方が肌の調子が良いです。出典:発言小町
悪い口コミ
ニベアのガッテン塗りは好きじゃないなと思ってやってないです😷
— モトヤマ (@Ycmr_Tanpin) 2019年1月4日
化粧水やめて明らかに毛穴広がった
頬の毛穴今までなくなってたのにまた出てきて毛穴落ちする死にたいガッテン塗りもクリームプラスワセリンも私には有ってないんだろうな〜
— とち (@tochi0tochi) 2018年12月22日
ニベアで肌荒れしました!
噂のガッテン塗り…
沢山の人の口コミを読んで、
大人ニキビが治れば!と
土曜の夜に
期待をこめたら塗ってしばらくしたらじわっと熱くなってきて、
洗ったら顔のあちこちが真っ赤になり、顎のニキビは赤みを増すわ、
目のした(鼻の横 には
広範囲のザラザラのハタケのようなものが出来てしまいました…泣
オロナインを塗っても治らず
いつものお助けの馬油も効かず
月曜日の皮膚科まで辛いです。出典:Yahoo知恵袋
良い口コミと悪い口コミの総評
ガッテン塗りをして肌の調子が良くなったという人もいれば逆に肌荒れなどの肌トラブルに繋がった人もいます。
この記事でも解説した通り、万人におすすめできるスキンケアではないので自分の肌に合うかどうかを踏まえてガッテン塗りを試すようにしてみてくださいね。
時短目的ならガッテン塗りよりオールインワンジェルがおすすめ
もし目的が「時短」なのであれば化粧水や美容液を省くガッテン塗りよりも「化粧水・美容液・クリームの機能が1本」になっているオールインワンジェル(オールインワン化粧品)を使うのがおすすめです。
ガッテン塗りが流行りはじめた2010年当時に比べると最近のオールインワンジェルは品質が高い上に、保湿と保水を1本で済ませられる上に美容効果が大きくなっています。
個人的にはガッテン塗りをするくらいならオールインワンタイプの化粧品のほうが肌に優しいですし、間違いなく長い目で美容効果も大きいと思います。
まとめ
この記事ではガッテン塗りについてよく勘違いされている誤解や、メリットやデメリットなどについて徹底解説しました。
必ずしも万人にお勧めできるスキンケアではありませんが、ばっちりハマる場合もあるので興味がある場合は一度試してみるのもアリだと思います。
その際には必ずしもニベアの青缶やちふれのボラージクリームなどにこだわる必要はありませんのでお手持ちのクリームを使うようにしてみてくださいね。
コメントを残す