ニキビの中でも、厄介な存在と言われる「こもりニキビ」。
皮膚の奥にあって、毛穴の奥で炎症を起こしているニキビのことです。
触ると固く、痛みを伴います。
そもそも、どうしてこんな「こもりニキビ」なんてできてしまうのでしょうか?
そして、こもりニキビを検索すると出てくる「たこの吸出し」という謎のキーワード。
このたこの吸出しとは一体何でしょうか?
そこで今回は、こもりニキビができてしまう原因と、その治し方についてくわしくご紹介します。
あわせて、謎の「たこの吸出し」についても解説します。お楽しみに!
Contents
こもりニキビとは?
こもりニキビは、肌の中で炎症を起こしたニキビのことです。
肌にこもったようにできるので「こもりニキビ」と呼ばれています。
普通のニキビは芯を持った状態で、肌表面で炎症を起こします。
しかし、こもりニキビは肌内部で炎症を起こしていますので、触るとしこりのように固く、痛みを伴います。
顎の周りや鼻、肩などの皮膚が厚いところにできやすく、悪化すると膿や血が溜まり、腫れあがることがあります。
最終的に表面に膿として出てくるまで治療ができないので、治りも遅いのが特徴です。
さらに一度できると再発しやすいという、なんとも厄介なニキビなのです。
こもりニキビの原因とは?
こもりニキビの原因とは、いったい何でしょうか?
くわしく解説します。
体内の老廃物
こもりニキビの原因のひとつが、「体内の老廃物」です。
偏った食事や血行不良によって血液がドロドロすると、肌の角質に老廃物が溜まりやすくなります。
そこからアクネ菌が発生して、毛穴の奥深くにニキビができてしまい、皮膚の内部で炎症を起こしてしまうのです。
乾燥による毛穴の硬質化
こもりニキビのもうひとつの原因は、乾燥による毛穴の硬質化です。
乾燥により、肌の角質が硬くなり、同時に毛穴も固まり塞がってしまいます。
そのため、ニキビが毛穴に塞がれて表面に出られず、そのまま毛穴の奥で炎症してしまうのです。
またあごの周りや肩などはもともと皮膚が厚く、ニキビが表面に出にくいため、さらにニキビが奥深くこもってしまうのです。
ストレスの多い生活
こもりニキビは、ストレスの多い人にできやすいといわれています。
ストレスが多いと、体が緊張状態になるため血行が悪くなり、体に老廃物がたまりやすくなります。
さらにストレスによって食生活が乱れ、油っぽい食事などを多く摂取していると、ニキビができやすくなります。
また、ストレスによってアルコールを飲み過ぎると、肝臓の働きが悪くなり、老廃物の排出機能が衰え、ますますこもりニキビができやすい状態になってしまいます。
こもりニキビができないようにするには?
こもりニキビを予防するには、どうすればよいのでしょうか。
それは、「肝臓の機能をアップさせること」が肝心です。
肝臓の機能を上げて、体から膿などの老廃物を排出しやすくするのです。
ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンC、ビタミンEなどのビタミン類は、肝臓の機能を向上させる効果があります。
これらのビタミン類を多く含み、抗酸化作用も高いグレープフルーツはとくにおすすめです。
さらに、緑黄色野菜を積極的に食べるようにしましょう。
また、アルコールの飲み過ぎは肝臓の機能を低下させますので、控えるようにしましょう。
こもりニキビに効く薬とは?
食生活を改善しても、なかなか治らない…という方は、こもりニキビを肌表面に出して、膿を出し切るしかありません。
そのためには、ニキビに効く薬を利用しましょう。
べビオゲル2.5%
成分:過酸化ベンゾイル
用法容量:1日1回、洗顔後、患部に適量を塗布
ベピオゲル2.5%は、「抗菌作用」と「角層剥離(かくしつはくり)作用」があります。
アクネ菌の増殖を抑え、肌の角質をはがすピーリング効果がありますので、こもりニキビの角質をピーリングして、膿を出しやすくしてくれます。
十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)
成分:十味敗毒湯エキス
用法用量:1日3回、食前又は食間に水又は白湯にて服用
こもりニキビの解消が期待できる漢方薬もあります。
それが十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)と呼ばれるものです。
十味敗毒湯は、膿をもつような皮膚疾患を正常にする漢方薬です。
体内からじゅくじゅくとした老廃物を発散させる効果があります。
たこの吸出し
成分:硫酸銅、サリチル酸、白色ワセリン
用法用量:1日1回、洗顔後、患部に適量を塗布
さらに、昔からこもりニキビのようなできものや腫れものによく使われてきた薬として「たこの吸出し」があります。
たこの吸出しにはサリチル酸という成分が含まれており、これは角質を軟化する作用があります。
さらに硫酸銅と言う成分が、有効成分を肌に浸透しやすくします。
そして白色ワセリンという保湿成分が、肌にうるおいを与え、角質化を防ぎます。
「たこの吸出しなんて初めて聞いた…」と言う方のために、使い方をご紹介しましょう。
(用意するもの)
たこの吸出し、絆創膏
(使い方)
1.洗顔後、こもりニキビの上に「たこの吸出し」をのせる
2.その上から絆創膏を貼る
たこの吸出しを塗ると、こもりニキビ部分の角質が柔らかくなり、1~2日くらいで肌表面に膿が出てきます。
そして塗り続けることで、すべて膿が出て、だんだんニキビが枯れて縮小してきます。
たこの吸出しは、緑色でねっとりとしたテクスチャーなので、使う時にちょっとビックリするかもしれませんが、早い段階でニキビの膿みを排出できます。
かなり効果が高いと言われていますので、くれぐれも塗り過ぎには注意してください。
べビオゲル2.5%や漢方薬、そしてたこの吸出しなどのニキビ対応薬を利用して、こもりニキビを効率的に治療しましょう。
絶対NG!こもりニキビでやってはいけない対処法とは
こもりニキビが気になるからといって、自己流の対処療法を試すのは大変危険です。
跡が残ったり、ますますニキビが悪化したりなど、逆効果になる場合があるからです。
そこで、こもりニキビに絶対やってはいけない対処法をご紹介します。
それは、「針で穴をあけて膿を出す」ことです!
こもりニキビが気になったり、痛みを感じるからと言って、針で穴を開けて膿を出そうとする人がいます。
しかし、これは絶対NGな行為です。
針を使うことは、肌を傷つけ、そこから雑菌などが侵入してさらにニキビが悪化するおそれがあります。
また、ニキビの炎症が治まっても、赤みやニキビ跡が残り、最悪の場合クレーターのようなボコボコの肌になってしまうかもしれません。
無理に膿を出そうとせず、食生活を改善したり、ニキビに効く薬を使って、自然に膿が出てくるような治療法を選び、対処しましょう。
まとめ
今回は、こもりニキビの原因やその治療法についてご紹介しましたが、いかがでしたか?
こもりニキビは普通のニキビと違って、肌の中で炎症を起こしたニキビのことです。
触るとゴリゴリとしこりのように固く、痛みを伴います。
しかも治りが遅く、治療するにはニキビを肌表面に出し、膿を完全に出し切ることが必要です。
そのためには、食生活などを改善して、体内から老廃物を出しやすくすることが重要です。
それでも効果がない場合には、ニキビ薬を使った治療が必要です。
自分に合った薬を選んで、効率的に治療しましょう。
しかし、針で穴を開けて膿を出そうとするのは、こもりニキビを悪化させるだけなので、絶対に行わないようにしましょう。
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